合格への道標

偏差値では全く分からない中学入試(3)鷗友編

鷗友学園女子中学校(第1回)の入試より・算数

1個150円の商品Aと1個80円の商品Bを全部で465個買うとすると、Aの代金の合計とBの代金の合計の比は2:1です。商品Bの買う個数を変えずに、AとBの代金の総額を2割減らすには、商品Aの買う個数を何個減らせばよいですか。

【解答・解説】

これはデイリーサポートのB~Cレベルと言ってよいでしょう。
四谷大塚[4科のまとめ]にも類題があり、そこから1手順ほど加えるだけの至って素直な比の問題と言えます。

まず、AとBの1個当たりの金額の比を出します。
A:B = 15:8 です。
Aの代金の合計とBの代金の合計の比 = 2:1 なので、個数の比は
A → 2 ÷ 15=2/15
B → 1 ÷ 8=1/8
つまり、AとBの個数の比 = 2/15:1/8 = 16:15 となります。

個数の合計465個を、この比に振り分けると、
Aは240個、Bは225個と分かります。

ここからAとBの代金の総額を出します。
150円 × 240個 + 80円 × 225個 = 54000円 となります。
この54000円の2割は10800円となり、これをAだけで減らすので、
10800円 ÷ 150円 = 72個

答えは72個です。

【考察】

鷗友は例年全7問を45分となっていますが、初めの2問は計算問題や上の問題のような素直な文章題です。
その次の第3問~第6問の内2~3問は図形問題で、比較的図形問題が多い学校と言えるでしょう。
ただ、その図形問題は毎年かなり似通っていて、対策はとてもしやすい部類です。
最後の第7問は、近年ほぼ毎年のように進行グラフ(ダイヤグラム)を利用する速さの問題となっており、これも訓練で対策しやすくなっています。

鷗友の算数は、出題分野や性質がかなり限定されているので、対策次第で偏差値判定を大きく上回ることが可能な学校の代表格とも言えるでしょう。
また、これは女子校全般に言えますが、同偏差値帯の男子校に比べると、算数はかなり与しやすく素直な問題となっています。(但し桜蔭、豊島岡などを除く)

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