合格への道標

百戦危うからず(ミスとの戦い)

多くの子の算数を指導してきてつくづく思うのは、算数は『ミスとの戦い』の科目だということです。この闘いは入試まで続きます。

サピックス偏差値で40未満の子と55以上の子で比べた場合、一番決定的に違うのがミスの量です。
偏差値40未満の子は4~5問以上(多い場合は8問位)ミスをしているケースが殆どです。

もし、このミスが無くなったら、それだけで点数20~40、偏差値10~20は上がるのです。

では具体的にどうするべきか?
まずミスの正体を明らかにするべきです。

ミスと一言で言っても、その性質は様々です。
そこで、以下のように4つに分けてみました。

A → 設問の読み間違いや読み落としのミス。(「よく読んでいない」と言われるもの)
B → 思考作業(式の組み立て、線分図や面積図など)の過程でのミス。単位のミスもここに含まれる。狭いスペースで乱雑に行うと簡単に起こる。
C → いわゆる一般的な計算ミス。繰り上がりや繰り下がり、位のずれなど、最後の計算過程で起きたミス。
D → 最後の最後、解答欄へ記入する段階で起きたミス。違う枠への記入、比を逆にして記入など。

子供達には、テストの度、すべてのミスした箇所に上の4つの記号を記入するよう指導しました。
どんなミスが自分は多く、その中身はどう変化していったかを〈悔しさの記憶〉とともに具体的に認識してもらうためです。
例えば、Dのミスなどは一番早く消滅していきます。(どう考えても悔し過ぎるミスですから!)
逆に一番最後まで残るのがCのミスです。(単純な計算ミスは、いくら気を付けても0にするのは難しいです・・)

このように、戦う相手(ミス)を正確に把握することは、その戦いに勝利するためには絶対必要です。
簡単には改善できないミスですが、この地道な作業を根気強く続けていくと、入試が近づく年末頃には、同一人物とは思えないほどミスが激減していきます。

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