サピックスの組み分けテスト対策は「気付き」「ひらめき」が重要。
サピックスの組み分けテストは年に3回(6年生は2回)外部生の入室テストも兼ねて行われます。マンスリーテストとの大きな違いは範囲のない実力テストである事と、マンスリーがクラスの上げ下げに制限を設けているのに対して、組み分けテストには制限が無いため大きくクラスを上げるチャンスであるとともにクラスを下げてしまう危険性もある重要なテストです。
組み分けテスト対策で必要なこと
私達東大医進会の家庭教師には以下の相談が寄せられています。
マンスリーテストなどの範囲の決まったテストではしっかり結果を出せるサピックス生の中にも、組み分けテストの結果が伸び悩んでしまうお子様は数多くいます。マンスリーで結果を出せるという事は日々の復習もしっかりこなしていて、知識量もしっかりとついているはずです。にも拘わらずなぜ組み分けテストになると点がとれないのでしょうか?
中には組み分けテストが実力テストであるため、独特の緊張感に押しつぶされてしまっているお子様もいますが、組み分けテストで結果が出ない理由の多くは暗記や解法の丸暗記では通じない複合的な思考を要する問題に取り組んだ経験が足りないため、ちょっとの「気付き」で解ける問題で「気付かない」ケースが多いからです。
複合的な思考を要する問題とは、一つの分野の知識だけでなく、「関連分野の考え方を理解していないと解けない問題」と定義できます。当然ながら中学受験の本番はこのパターンです。逆にマンスリーテストなどは範囲が決まっているため、複合的な考え方よりもその分野の考え方がどれだけ理解できているかが問われます。
組み分けテストなどの、いわゆる範囲が限定されていない総合力を問う実力テストで点数が取れないサピックス生の場合は知識をポツポツと点で覚えているだけで、他の知識と関連付けて覚えていないため記憶の定着が甘く、問題文中にヒントとなるような関連語句が出てもパッと閃きません。
つまり知識自体は時間をかけて覚える努力をしているのに、点と点が結びついて線になるような覚え方をしていないという事になります。イメージとしては「サピックス」という言葉をみて「中学受験」、「御三家」、「SS特訓」、「宿題」、「組み分けテスト」と様々な関連語句を思い出す子もいれば、「サピックス」から「塾」「宿題」くらいしか思い出さない子もいるイメージです。
当然、中学受験の入試問題で得点に結びつきやすいのは前者です。これは能力差ではなく覚え方を知らない、知識を効率よく定着させる方法を知らないためです。点数の取れる生徒、つまり上位クラスのサピックス生は自分なりの効率のよい勉強法を身につけています。
同じように宿題をこなして、同じように努力しているのに点数に結びつかないサピックス生の場合は効率のよい勉強が出来ていないことに尽きます。こうしたお子様の場合は、効率的な復習ノートの作り方を指導するだけでも成績が上がる事もあります。また、いままで断片的でしかなかった知識をそれぞれ関連付ける課題を解いてもらう事も効果的です。
私達東大医進会のプロ家庭教師は効率的なノートの取り方や基礎トレの上手な使い方、マンスリーの見直しのコツ、断片的な知識と知識を関連づけて定着させていく指導によって記憶を定着させ、丸暗記だけでは通じない組み分けテストで、出題者の意図通り、問題の中にあるヒントからお子様が「ひらめく」指導を心掛けています。
今回の医進会サピックスブログはこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございました。