合格への道標

中学受験の算数 5年生の夏までに考えること(文章題編)

中学受験の算数には、計算は別として大きく次の3つのカテゴリーがあると言えます。

1.整数(数の性質、規則性、場合の数)
2.図形(平面、立体)
3.文章題(特殊算と言われるもの、速さ、割合など)

1.整数2.図形(の比以前)は早い時期から学べますし、理解度によってはあっという間に高度な内容まで扱えます。

しかし、3.文章題 は、慎重に段階を踏んで進める必要があります。
それは、なんと言ってもこの分野には、算数の土台を支える「割合」と言うあまりにも重要なものがあるからです。
この考え方無しに算数は(当然数学も)先には進めません。あまりにも重要なので、5年生前半の多くの時間を使って学習を進めるほどです。

そしてその考え方を習得したことを前提に、満を持して中学受験算数の主役、「比」がやって来ます。
つまり「割合」からが、難問揃いと言われる中学受験算数の本丸と言えるのです。

※ちょっと過激な言い方をすれば、4年生までの様々な特殊算の多くはその前哨戦に過ぎません。いや、彼らはせいぜいちょっと目を引くモブです! 別に知らなくとも何の問題も無い(別の解法で解決できる、細かく分けて意識する必要は無い)ものが実は多いです。

ではこの大事な大事な「割合」、5年生の夏までに習得することが前提になっていますが、何に気を付けるべきかと言うと、

いろいろな言い回しが来ても、迷いなく式化、或いは線分図などのイメージに可視化できるか?

ということです。例えば

「弟が1/7の体重を減らした後の14/9にあたる重さは、私より5㎏重いです」

とあれば、式化の場合は
弟 ×(1 – 1/7)× 14/9 = 私 + 5
つまり私の体重は弟の4/3より5kg少ない。というところまでスムーズにたどり着くようにしておかなければなりません。

「割合」や「比」を学んで以降は、ここぞとばかりにどんどん設問が複雑化していきます。
しかし、
『これは何の何に対する割合(比)なのか?』
『何にとって何が何倍なのか?』
などを逐一把握し、それを式や線分図などにすかさず置き換えていくスキルが求められるのです。

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